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危険運転事故を厳罰化…自動車運転死傷行為処罰法が施行


自動車の危険運転で人を死傷させた場合に罰則を強化した「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(自動車運転死傷行為処罰法)」が5月20日から施行された。今後、逆走や飲酒・薬物・特定疾患が原因の重大事故を起こすと、危険運転致死傷罪に問われるほか、無免許運転の場合は刑罰が加重適用される。

自動車運転死傷行為処罰法は、飲酒や薬物、特定疾患などで「正常な運転に支障が生じる恐れがある状態で運転し人を死傷させた」場合を新たに危険運転として定め、死亡事故で15年以下、負傷事故で12年以下の懲役とするもの。危険運転致死傷罪で要件となっている「正常な運転が困難な状態」を立証する必要はなく、事故にいたった経緯が危険運転に該当すれば適用対象となるため、従来、適用が困難だった事故に対しても、同罪の適用が可能になる。飲酒や薬物の使用、特定の疾患を隠すなどのほか、制御困難な高速での走行や嫌がらせのための危険運転、意図的な信号無視、逆走や歩道の走行なども対象となる。また、無免許運転の場合は、加重され、最高刑は6月以上20年以下の懲役となる。特定疾患については、運転困難な症状を呈する統合失調症、意識障害や運動障害をきたすてんかん、再発性の失神、無自覚性の低血糖症、運転能力を欠如させるそううつ病、重度の眠気の症状を呈する睡眠障害、認知症などが政令で該当するものとして定められている。

自動車の運転で事故を起こし、人を死傷させた場合の刑事罰については、2001年に危険運転致死傷罪(最高刑は懲役20年)が設けられ、その後、2007年には危険運転致死傷罪に該当しない場合に適用される自動車運転過失致死傷罪(最高刑は懲役7年)が設けられた。また、2010年には時効が従来の10年から20年に延長されるなど、厳罰化が進められてきた。しかし、2012年に京都で登校中の児童らの列に無免許の少年が運転する自動車が突入した事故や、運転手が意識を喪失したとみられる暴走自動車が歩行者を次々とはねた事故が立て続けに起きると、それらの事故に対して危険運転致死傷罪の適用ができないなどの問題点が指摘され、一連の厳罰化の効果が十分でないなど、見直しの声が高まっていた。自動車運転死傷行為処罰法は、そのような声に応える形で昨年に立法化された。

(2014年5月20日 編集部 徳永智)

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