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交通死亡事故低減に強化策を…公的調査機関の研究発表で


交通事故や自動車交通に関する調査研究を行っている(財)交通事故総合分析センター(ITARDA)が研究成果を発表する「交通事故調査・分析研究発表会」が10月3日、東京で開催された。14回目となる今回の発表会では、歩行者の交通事故が特集のテーマ。高齢歩行者の事故や歩行者事故における特性や条件を分析した発表など、6人の研究者による研究成果の発表が行われた。

交通事故による死者の数は、過去最悪だった1966年の16765人に比べると、平成22年現在で4863人と約3割まで減少している。政府は、今年、「第9次交通安全基本計画」を策定。2015年までに死者数を年間3000人以下とする目標を掲げているが、目標達成には、全体の約3割以上を占める歩行者の死亡事故低減が不可欠だ。なかでもその多くを占める高齢歩行者の事故予防が最も緊急の課題として認識されている。

このような問題意識の下、研究発表会では、高齢者に関する2件の発表が行われた。

高齢歩行者の道路横断中の事故を分析した研究では、横断歩道ではない道路を横断中に車が衝突して死亡に至るケースが多いこと、17時〜19時に事故が多発していることなどを指摘。高速で走行中の車が、夕方〜夜間の見えずらい状況下で横断に時間がかかる高齢歩行者の発見に遅れて事故が発生するケースが多いことが示唆された。車両側は早めのライト点灯で歩行者側に自車の存在をアピールすることの重要性が指摘された。

また、統計分析によって高齢歩行者死者数の将来予測を研究した発表では、現在の団塊世代が高齢化することで交通事故死者数に与える減少効果を2010年比で約17%と予測。第9次交通安全基本計画で求められている目標削減率の約40%には及ばないため、安全対策の積み上げペースを大幅に早めるべきとした。

今回、発表された研究成果は、研究論文と元になったマクロデータとともに、ITARDAのホームページで公開される予定。

(2011年10月 5日 eJAFMATE編集部 徳永智)

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