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ドライバーの安全運転をアシストするASV(先進安全自動車)システム


ASV(先進安全自動車)という言葉を聞いて、何のことだかおわかりいただけるだろうか。ドライバーの安全運転をサポートする自動制御システムを搭載したクルマのことだが、それでもまだわかりにくいかもしれない。最も代表的なものは、衝突の危険性を検知するとドライバーに代わってブレーキをかけてくれる。国内・海外の各自動車メーカーで徐々に取り入れられており、既にこうしたクルマをお持ちの方もいるかもしれない。

一方で「ASV」という言葉や、個々の技術への認知度はバラつきがあるのが現状だ。そこで、ASVとその技術を広く一般に理解してもらうと、これまでの普及促進活動の概要と成果をまとめた報告会が27日科学技術館(サイエンスホール)で開催された。

そもそもASV技術の開発が求められるようになった背景は、交通事故による死者数・負傷者数を削減することにある。

これまでは交通事故における衝突は避けられないという前提があり、衝突後の人(特に身体)の安全をいかにはかるか、に重点が置かれていた。エアバッグの装着や車体の衝撃吸収能力が向上した結果、交通事故による死者数は激減したが、ある時期に下げ止まると再び上昇に転じるとも言われている。やはり衝突後の安全では限界があり、衝突自体を回避する必要がある、との意識が高まっていく。事故を予防する技術の向上へとシフトしていくのだ。

そこで国はASV技術の開発・実用化を目指す「ASV推進計画」を定め、学識経験者やメーカーなどと供に平成3年から活動を続けている。

現在までに実用化されている技術は、先のドライバーに代わってブレーキをかけてくれる「衝突被害軽減ブレーキ」や、車間距離を一定に保つ「ACC」、走行中の車線を維持する「レーンキープアシスト」、居眠りなどによるふらつきを音で知らせる「ふらつき警報」などだ。

これらの車両単体で実現できる技術はすでに市販車で実装されており、現在は車両と道路インフラ、車両と車両どうしで通信を介して情報をやりとりする技術について研究開発が進められている。

ASV技術は冒頭にも述べたように、ドライバーの安全運転を支援するシステムであり、「意志のあるヒト」の行為に介入することになる。そのため、どこまで踏み込むのか、ドライバーに過度の依存心・過信を持たせないためにはどうするのか、またシステムの作動に対しドライバーからもアクションを取れるようにするにはどうするか、といった課題が出てきている。これらは新技術の開発とともに今後の活動の中で検討される予定である。

ドライバー側としても運転の主体はあくまでヒトであり、ASV技術はその安全をサポートするシステムに過ぎないということを肝に銘じておく必要がありそうだ。

(2011年7月 1日 編集部)

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