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首都高湾岸線でITSスポットによるサービス開始 3月までに全国展開へ


国土交通省は、道路に設置された大容量の双方向通信装置「ITSスポット」を使ったサービスを本格的に始動する。


道路に設置される「ITSスポット」の一例。この装置で車載器と通信を行う。

これまで先行的に都心部の首都高各線に設置していた32箇所のITSスポットに加え、1月31日からは首都高湾岸線全線に設置した33箇所のITSスポットもサービスを開始。これを皮切りとして、3月までに全国の高速道路上を中心とした1600箇所ものITSスポットが段階的にサービスを開始していく。なお、このサービスを利用するにはITSスポット対応の車載器や対応カーナビ(※1)が必要となる。

ITSスポットを使った基本サービスには下記のものがある。

1.ダイナミックルートガイダンス
2.安全運転支援
3.ETCへの対応
4.インターネット接続

1のダイナミックルートガイダンスは、ITSスポットから受信できる広範囲の渋滞情報をもとに、対応カーナビが賢くルート選択を行うサービス。これまでのFM-VICSは都県単位でしか渋滞情報が配信されなかったが、このITSスポットでは、都県を跨いで周囲の道路延長1000km分程度(※2)の情報を得ることができる。


左図の赤い網掛けのエリアが従来のFM-VICSの情報提供範囲で、
右図の緑色の網掛けのエリアが新しいITSスポットによる情報提供範囲。
都道府県を跨いで広域の情報が得られる様子がわかる。

今回の湾岸線でのサービスが開始されたことで、例えば埼玉→東北道→都心→横浜へと向かうような場合は、目的地まで20数通りもあるルートの中から、埼玉、東京、神奈川にかかる渋滞情報を全て加味したうえで、カーナビが最適なルートを選択してくれるようになる。さらに今後、全国でサービスが開始されると、例えば東京から名古屋に向かう場合は、東名道経由と中央道経由のそれぞれの場合で、実際の道路状況に即した所要時間を計算することもできるようになるという。

2の安全運転支援は、事故が多発する急カーブや、見通しの悪い道路の先に渋滞が発生しているような場合に、ITSスポットから情報を受けたカーナビがドライバーに注意を喚起するといったサービス。そのほか、路上に落下物がある場合や、進行方向で事故が発生している場合なども注意喚起されるため、ドライバーは進路にある危険を予期した運転が可能となる。また、カメラで撮影した静止画を受信することが可能で、渋滞多発地点などの状況を、リアルタイムに写真で確認することもできる。この写真を使った機能は、雪深い地域に向かうクルマに向けて、現地の積雪状況を伝えるといった活用も行われる。

3のETCへの対応は、このITSスポットが従来のETCと同様5.8GHzの電波帯を利用するため、引き続きETCの活用が可能であるということ。先にも触れたように、ITSスポットのサービスを受けるためには専用の車載器が必要となる。これにはETCの機能も含まれているので、ITSスポットのサービスを利用する環境を持てば、必然的にETCも利用できることになる。逆に従来のETC車載器からはITSスポットに対応できないので買い替えの際は留意をされたい。

4のインターネット接続は、PAやSAなどでカーナビによるインターネット接続を可能とするサービス。その地域の観光情報や施設情報が配信されるほか、様々なWEBサイトへのアクセスができるようになるという。今後は順次対応できるスポットを拡大していく予定だ。なお、このサービスは機器によって可、不可があるとのこと。

対応車載器とカーナビに関しては、各メーカーとも、この春夏の新製品から順次用意してくるものと思われる。ITSスポットは情報を発信するだけでなく、車載機側からデータを収集することも可能で、このことでさらに高精度な交通情報を把握することができる。つまり、機器を普及させることが、サービスを拡充させていくことにもなるわけで、この両輪での展開を今後どのよう推進していくのかは注目となりそうだ。

※1:一部には、カーナビが非対応の場合も車載器単体で音声案内のみ利用が可能な製品もある
※2:周囲の道路の総延長であり、特定方向への道路距離や直線距離ではないので注意。

(2011年2月 7日 eJAFMATE編集部 若松哲史)

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