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EVで世界最高峰の自動車競技にチャレンジ



車両イラストをバックに写真撮影に応じる関係者。左からNTN株式会社代表取締役会長・鈴木泰信氏、APEV代表幹事・田嶋伸博氏、APEV会長・福武總一郎氏。

地球環境の保全と持続可能な社会の実現のため、電気自動車(EV)の普及促進を目指す電気自動車普及協議会(APEV)は、「パイクスピークEVチャレンジ実行委員会」を組織し、7月にアメリカ・コロラド州で開催されるパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに「Team APEV with モンスタースポーツ」として挑戦する。

目下、この自動車競技で6連覇中の田嶋伸博氏が、昨年までのガソリンエンジン車から新型のプロトタイプEVレーシングカーに乗り換え、自らが持つコースレコードの更新、つまり優勝を狙う。

気になるのがEVレース車両の性能。パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムはロッキー山脈の急な坂、山肌を縫うように走るコースで、薄い空気やめまぐるしく変わる天候などにより、世界で最も過酷な自動車競技とも言われる。

高地を舞台に行われるため、優勝を争う車両は平地で800〜1000馬力を発揮するモンスターマシンとなる。昨年田嶋氏が参加した際のエンジン車も1000馬力を発揮するマシンだったという。

バッテリーは三菱重工業が今回のレーシングカー用に新たに開発。大容量型ではなく高出力型で、瞬時に大量のエネルギーを生成することで従来のガソリンエンジン車を超える加速感とスピードを実現した。

EVはどうしてもバッテリーの重量が車体に転嫁されるため、ボディにはカーボンファイバーを、フレームはアルミを採用することで軽量化をはかった。また、空気抵抗を極力低くするため、車体が地面に吸い付くような流線型のデザインとなっている。さらに回生ブレーキをフルに働かせて高出力をカバーする。

これらにより、従来のガソリンエンジン車を超える性能を実現したとのことだが、現時点では製造の最終調整中であり、残念ながら車両そのものにお目にかかることはできなかった。代わりに車両イラストが会場のモニターに映し出され、無駄をそぎ落としたようなすっきりしたデザインは次世代のレーシングカーを彷彿とさせる。

パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムはコースを今年から全面アスファルトに改装し、レースもEV部門を新たにスタートさせた。三菱、トヨタ、BMWがこのEV部門での参戦を既に表明している。だが田嶋氏はエンジン車と同じ総合クラスにEVレーシングカーで挑む。その意気込みを聞くと「自己ベスト更新はもちろんだが、それよりもEVは速くてカッコイイと思ってもらえるような、子どもたちに夢を抱いてもらえるような、そんなレースにしたい。」とのこと。

決勝レースは7月8日。田嶋氏の健闘に期待したい。

(2012年3月29日 編集部)

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