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スマートフォンが媒介する“クルマのオンライン化”



携帯電話にPDA(携帯情報端末)の機能を付加し、本格的なネットワーク機能と多種多様なアプリケーションを使いこなせるスマートフォン。日本ではこれまでアップル社のiPhone(アイ・フォーン)が独壇場だったが、今年に入ってGoogle社のアンドロイド端末が次々と登場するなど、スマートフォン市場は急拡大している。

通信キャリア大手のなかで、スマートフォンへの対応が遅れていたKDDI。11月下旬には本命と目される新型端末「IS03」の発売を予定しており、いよいよ本格的にスマートフォンに乗り出す。このKDDIが、先月、韓国釜山で開催されたITS(Intelligent Transport Systems)世界会議で、スマートフォンを車内で快適に利用することを目的に、車載器との連携機能を強化したワイヤレス連携システムを出品した。

カーナビと外部端末との接続・連携は、これまでもケーブルによる有線接続や非接触のBluetooth(R)(ブルートゥース)接続など、広く行われてきている。今回、KDDIが開発したシステムでは、非接触のメリットを活かしつつ、無線LANの高速性を活かし、これまでには難しかった大容量・高機能コンテンツの利用性を大幅に高めたものだ。


ITS世界会議(韓国・釜山)の会場に展示されたシステム
中段左が車載器のディスプレイ、右がスマートフォン端末(IS02)となる。

具体的には、カーナビなど車載器のディスプレイに対して、スマートフォンの画面を無線LANに転送できるほか、両者を同期させることで、車載器のディスプレイ側からもスマートフォンを操作できるようになっている。これにより、スマートフォンに保存されている音楽や映像などのデータを利用できるほか、スマートフォンにインストールされているアプリケーションを動作させることも可能になる。スマートフォンに限らず、すでに多くの携帯電話ではGPSも装備しており、アプリレベルでもナビゲーションを利用できるが、このシステムを利用すると、端末側でナビゲーションを動かし、その画面を車載器のディスプレイに映し出す、という使い方も可能になる。

このような大容量のデータ送受信が可能で、高機能化を実現すると、当然、駆動時間が延長して電力消費も大きくなる。今回、KDDIが開発したシステムでもうひとつ特徴的なのが、端末に対する充電についてもケーブル類の接続を必要とせず、非接触で行えるという点だ。クルマでの非接触給電のメリットは、単にユーザーの利便性だけでなく、走行時の振動などによる物理的な切断を回避できることだ。

今回、KDDIがお披露目したワイヤレス連携システムは、具体的なサービス提供が予定されているわけではないが、大きな可能性を秘めている。とりわけ、今秋から運用が開始された超高速・大容量のデータ送受信が可能な次世代携帯電話網LTEとの連携を含めて考えると、車内ではクルマとスマートフォンが連携でき、車外ではスマートフォンがLTEで高速インターネット環境に接続することで、“クルマのオンライン化”による新たなサービス展開が見えてきそうだ。

(2010年11月10日 eJAFMATE編集部)

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