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女王の風格を表現 光岡「卑弥呼(ヒミコ)」登場


光岡自動車の新型車「卑弥呼(ヒミコ)」を見て、"執念"と"信念"の違い、そんなことを感じた。確かに、極めて個性が強く、ともすればアクが強いと感じる向きもあるだろう。しかし、どこか説得力を感じるのだ。その理由は?そう考えたときぼんやりと浮かんだのが、モノづくりに対する"執念"と"信念"の違い。そんなキーワードだった。


女王の気高さと風格を表現したという「卑弥呼(ヒミコ)」の外観。
(ボディカラーは手前がパールホワイト、奥がメタリックレッド)

"執念"でもモノを作ることは出来る。しかしそれでは、見るものの評価を得ることは難しいのではないか。「こうあるべき」そんな押し付けがましさを、見るものが敏感に察知してしまうのではないか。「卑弥呼」が持つ説得力は、そんな"執念"とは違ったエネルギーから来ているようだ。その秘密を探るべく、同社のマスコット的なスポーツカー「オロチ」を手がけたことで知られ、今回の「卑弥呼」も担当したデザイナーの青木孝憲氏に話を聞いた。

青木氏によれば、「卑弥呼」誕生のきっかけは、「オロチ」オーナーのご主人を持つある奥様との会話だったという。「私もオロチに乗ってみたいけど、勇気がいるし、大きいから運転も心配で…」そんな言葉を聞いた青木氏は、女性にこそロマンを持って乗ってもらえるクルマがあってもいいのではと、古代の女王「卑弥呼」の名を冠したクルマのコンセプトを固めていったという。

マツダのロードスターをベースに、ホイールベースを700mm延長、それに対してフロントオーバーハングは560mmと極限まで短くしたグラマラスなシルエットながら、全体を女性にも扱いやすいサイズに抑えた。位置付けとしては同社のオリジナルカー「ラ・セード」の後継車となるものの、ひたすらクラシカルだった「ラ・セード」と比べて、「卑弥呼」は流麗なボディラインを持ち、近代的な電動のリトラクタブルハードトップを搭載するなど、クラシックななかにもモダンさを意識しているという。体格的に合わない外国製の高級セダンに乗っている女性に、新しい選択肢を提供したいという思いがある。


電動リトラクタブルハードトップの開閉は、ボタンひとつ、12秒で完了する。

世界的な金融危機などで、自動車産業が深刻な状態にある現状を受けても青木氏は「こういう時期こそ、消費者は本当に欲しいものを選ぶようになる。クルマを家電品のような便利なだけの道具にせず、付加価値を常に追求している我々のような企業には、かえって好機だとすら捉えている」と強気だ。また「当社のお客様には、少量生産のハンドメイドから生まれる希少性はもちろん。国産であることの安心感にも高い評価をいただいている」とも。

「卑弥呼」の持つ説得力は、このような青木氏をはじめとしたスタッフの「こうあって欲しい」という"信念"によるモノづくりから生まれていると感じた。「押し付け」でなく「願い」のようなメッセージが、作品にきちんと込められている。

「――つまり、卑弥呼はラ・セードの後継車でありながら、オロチの女性版でもあります」と説明を続ける青木氏の言葉を聞きながら、あらためて「卑弥呼」を眺めた。すると、ドライブの途中で「今度は私が」と、ご主人からハンドルを奪う。そんな素敵な女性の姿が目に浮かんだ。

光岡自動車「卑弥呼(ヒミコ)」は現在、インターネットにて予約を受け付けている。価格は495万円〜565万円。詳細は光岡自動車のホームページを参照のこと。

(2008年12月 5日 eJAFMATE編集部 若松哲史)

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